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介護職の過剰な支援は要介護者の害になる場合も

やりすぎは害になる

やりすぎに注意!

過剰な手助けは害になる

やりすぎは害になる

ヘルパーズ・ハイは介護職のやる気を促しもっと良い介護をしたいという意識を芽生えさせるため、良いことだらけのように感じるかもしれません。ですが、メリットばかりではありません。ランナーズ・ハイに置き換えて考えてみましょう。身体を鍛えたり健康のために運動するのはいいことですが、中には朝からスポーツジムに行って毎日走っている人や睡眠時間を削って走っている人もいます。一見すると、健康のために積極的に行動しているだけで誰も困っているようには思いませんが、やり過ぎると必要以上の負荷をかけてしまうのでかえって心身の健康を害してしまいます。
ヘルパーズ・ハイも同様です。自力で行動できない人を支援するのが介護ですが、ヘルパーズ・ハイによって過剰に手助けしてしまうと、利用者が自分でできることやチャレンジする可能性を奪い取ってしまいます。過剰な手助けは要介護者の回復の芽を摘み取ってしまうため、回復そのものが遠ざかってしまうのです。また、要介護者が本当に困っていることを手助けせず、介護職がしたい介助や支援だけを積極的にやるようにもなりますが、これでは支援ではなくただの自己満足です。要介護者の役には立ちません。むしろ苦痛を与えてしまうだけです。
このようにヘルパーズ・ハイは多幸感を感じる一方、過剰に支援してしまうと要介護者の回復を精神的にも身体的にも阻害してしまいます。「過剰に支援していないか」「良かれと思っていることが実は単なる先回りではないのか」を考えながら介護することが大切です。

過剰な支援はきっぱりと断る

要介護者の回復につながる支援になっているかどうか、介護職が自身で確認することは大切ですが、介護される側の要介護者も周囲の人たちが過剰なヘルパーズ・ハイになっていないか注意していかなければなりません。頼んでもいないのに周囲が良かれと思って勝手に行動している場合もあるからです。要介護者の意思を確認して行動しているかどうかを良く見極めて、望んでいない行動ははっきりと断りましょう。もちろん、支援が必要な行動には遠慮せず手助けが必要だと伝えることも大切です。
回復するには要介護者自身が自立に向けて意識することが必要です。他人任せにしても回復には至りません。介護職や家族など、ヘルパーズ・ハイになっている人たちに甘え過ぎず、考える能力が残っているなら「自分ができることは何か」「必要な支援は何か」を自分で考えましょう。自力で行動できず介護が必要とは言え、自己決定権は要介護者にあります。

ヘルパーズ・ハイとは?

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